名刺作成するときに、インターネットで注文しようとしたら、
「オンデマンド印刷」「オフセット印刷」という言葉を見ることがありませんか?
これは印刷方法のことで、名刺を印刷するときにはこの2種類のどちらかで印刷します。
印刷のことや名刺のことに詳しくない人からすると、聞きなれない言葉でよくわからないですよね…。
ただ、印刷会社によっては「オンデマンド印刷」か「オフセット印刷」のどちらで作成するかを選べるところもありますし、それぞれの印刷方法でメリット・デメリットがあります。
そのため、自分の求めているものに合った印刷方法が選択ができるように、その違いをしっかりと把握しておきましょう。
今回は、「オフセット印刷」と「オンデマンド印刷」の違いを分かりやすくまとめてみました。
「オンデマンド印刷」と「オフセット印刷」の一番の違いは?
「オンデマンド印刷」と「オフセット印刷」の違いを一言でいうと、
『版』を作るか作らないかです。
どちらの印刷が版を作って、どちらの印刷が版を作らないかというと、下の通りです。
<一番大きな違い>
- オンデマンド印刷は版を作らない
- オフセット印刷は版を作る
違いはこの通りなのですが、そもそも『版』という言葉もちょっと聞きなれないですよね。
簡単に言うと、『版』はその印刷物をつくるための『はんこ』です。
街中にある食品のパッケージや電化製品などの多くの印刷物は、この版を作って印刷されています。
それでは、印刷工程での違いを図で見るとこうなります。
オンデマンド印刷は「データ入稿⇒印刷」となりますが、オフセット印刷は「データ入稿⇒版を作る(製版)⇒印刷」という流れになります。
オンデマンド印刷は「版を作る」作業がないので、その分短時間でできたり、版作成のためのコストが抑えられたりします。
ただ一方で、オフセット印刷にして版をつくるメリットももちろんあります。
では、ここから「オンデマンド印刷」と「オフセット印刷」の違いをもう少し詳しくご紹介していきます。
①「オンデマンド印刷」の特徴
『オンデマンド』という言葉は、印刷に限らず、最近はいろいろなところで耳にすることが増えてきました。
このオンデマンドの意味は、「お客さんの要求に応じてサービスを提供する」ということで、印刷においては「必要なものを、必要な時に、必要な分だけ」提供することを表しています。
このオンデマンド印刷では、版を作らず、カラーレーザー印刷によって印刷します。
メリット
- 部数が少ないときは費用が安い
オンデマンド印刷は、版を作る必要がないのでその分コストが抑えられます。
印刷物の枚数が少ないときに向いています。
- 仕上がりがスピーディー
版を作る工程がないので、作業時間が短くなり、名刺をスピーディーに仕上げることができます。
「明日の商談のための名刺が切れてた!」といった急に名刺が必要になった時にもおすすめです。
デメリット
オンデマンド印刷のデメリットとしては、版を作るオフセット印刷に比べて、印刷枚数が増えるほどにコストが高くなってしまうことです。
また、オフセット印刷と比べて、色が安定しないことがあります。
②「オフセット印刷」の特徴
「オフセット印刷」は、チラシ、パンフレット、ポスターなど一般的なカラー印刷に利用される高品質な印刷方法です。
オンデマンド印刷では作らなかった『版』を使用して、印刷します。
メリット
- 部数が多いとき費用が安い
版を作って印刷することで、大量に印刷するときにはコストが抑えられます。
そのため基本的には「少部数ならオンデマンド印刷、大量印刷ならオフセット印刷」になります。
- クオリティーが高品質
オフセット印刷は、印刷の出来栄えが高品質というのが強みです。
微妙な色の違いも鮮明に表現できるため、写真が入った印刷物をキレイに仕上げることができます。
デメリット
オフセット印刷のデメリットは、版を作るための作業時間があるため、印刷物の作成に時間がかかってしまうことです。
また、印刷物が少ないときは、版を作るコストがかかってしまうため、割高になってしまいます。
まとめ
以上が、「オンデマンド印刷」と「オフセット印刷」のそれぞれの特徴でした。
あらためて、両者の使い分けをまとめると、
- 「大量印刷のとき、美しさ重視」なら ⇒オフセット印刷
- 「少数印刷のとき、スピード重視」なら ⇒オンデマンド印刷
一般的に、名刺を注文するときに数百枚単位で頼むなら、ほぼ「オンデマンド印刷」になることが多いでしょう。
ただ、名刺に写真を載せているときなど、名刺のクオリティーを求める方なら、印刷会社にオフセット印刷にできないか相談してみましょう。